1994年 広島市生まれ、愛知県立芸術大学大学院を修了、2017年 個展/伊勢現代美術館、2020年 「第8回桜花賞展」(郷さくら美術館)その他グループ展多数、現在：日本美術院院友、愛知県立芸術大学非常勤講師　日本画の伝統を継承しつつ美意識や感性を融合し、 高い技術力によって独自の世界観を精力的に制作発表する日本画家、作家の手染による古典絵画の絵肌のような和紙に、洗練された構図で表情豊かな墨の描線き、モチーフは古来から親しまれる龍や鳳凰などの幻獣と虎、鶴、兎、金魚、蛙などの動物が擬人化されコミカルに表現された作品の数かずは、物語が想像出来る楽しみがあり、国内の愛好家だけにとどまらず海外のアートフェアでも高い評価をうけている

弱冠25歳にしながら、在学中より院展入選を果たしたり個展やグループ展、アートフェアへの出展を重ねるなどして大注目を集め、次代を担う若き日本画家としてますますの評価が高まる新鋭日本画家。
伊藤若冲や俵屋宗達、竹内栖鳳など先人の巨匠たちへの憧れから独自の日本画を確立し、和紙を染め上げる技法やアンニュイ感を逆手に取って見る者に高揚感を与える独特なタッチで高い評価を受けています。

本作は、日本画 10号大 2点組作品 鷺・双鳥の図。

向かい会う鷺と鴉。口元をキュッと閉め、互いに目を向けた表情が愛らしく、観る者を惹きつけます。
水鳥の羽根の下に隠されたしなやかな筋肉や一枚一枚の羽根が立体感を意識した陰影方法で緻密に描き込まれています。
繊細な色使いで描かれた羽根色も麗しく、情緒華奢な脚で水の中に立つ水鳥の姿は凛として、画面からは静寂が漂います。また、躍動感に満ちた、翼を広げて飛び立つ二羽の黒い鳥など、静と動が共存する洗練された構図は、まさに画伯の独壇場。
水辺の細かな波紋の表情も美しく、鳥のホワイトとブラックの対比も実に風情豊かです。
入手困難な一対の作品にして、作者の憧れでもある伊藤若冲を彷彿させる、高い技術力と独自の世界観で描かれた、画伯の名品です。