こちらは2017年購入。舶来品を古くから大阪船場で長年に渡り扱ってきた老舗の商社が会社をクローズする際に、

大量のクロコダイルバッグ、オーストリッチバッグなどを私と私のショップ会員のお客様で引き取ったときのお品です。

当時、クロコダイル、オーストリッチ、牛革バッグ、フランスのMAMET、アパレル品など含め、恐らく300点くらいは買い取ったと思います。

「いつかクロコダイルを持ってみたい」と庶民ながらにして夢見ていたのが叶った時でした。とてもではありませんが、普通にデパートその他小売店では到底買うことなどは出来ない、一生手にすることはないと思っていたバッグでした。

　　こちらは当時の商社が送ってきたショットも掲載します。間違いなく2017年11月にやりとりして買い取ったものです。

（今その会社は閉鎖して存在しません）。

今の時代とはとても考えられない、古きよき「舶来品」と呼ばれていた時代から経営していた会社さんでした。

とても高級品、特にクロコダイル、オーストリッチには強い会社で、イタリアやフランスから仕入れたりする以外に

その経験を生かして、ある時期から独自でシンガポール工場にてクロコダイルのバッグの生産もしていたほどです。

　　こちらのバッグはその会社が「シンガポールの専門工場に依頼して生産させた」お品です。

　　私自身が1度使って、「いつかまたいざという場で使うだろう」というのがあってずっとずっと今日まで保管してきましたが、

結局そういうものは使わない、使う場面が自分にはなかったのです。

こういう天然物は生きています、使ってもらわないといつか気づかぬうちに廃れてしまっているかもしれない、そう思ったので今回は

どなたか使っていただける方にお譲りしたく、出品しました。

　　「物を保有する」時代は終わったように思います。せっかく持っているのなら「使わないと」という考え方にシフトした近年、

自分の住む地域やライフスタイルを考えると、どうやってもこのクロコダイルは使用しません。そういう場、シーンがある方に本当に活用していただけるとこのバッグも幸せだと思います。

　　特にブランド名などはありません。その商社がシンガポールでオリジナルデザインで生産したものです。

しかし、どの商社よりも昭和時代に良き時代に舶来品を扱う経験が長かったこの会社は、経営陣、営業さん含め、

「歩く革図鑑」「歩くクロコダイル図鑑」とでもいうべき、ありえないほどのマニアックな知識を持ち、沢山のことを私も教えてもらいました。

ただ、当時あまりに何百個も急にクロコダイルやオーストリッチを扱ったため、また1つ1つほぼ違うデザインだったため、

この今回紹介するバッグの細かい概要まではわかりかねます。でも、鑑定に出したり知識ある方が見れば、間違いなく素晴らしいクロコダイルとわかるはずなので、そのランクの方に是非買っていただきたいです（ヤフオクなどで偽物を出すのは犯罪なので、そのようなことは当然いたしません）。

　　CFとLCという2種のブランドがこの会社にはあったと思います。CFはCLAUDE FERANDと記録メモしてあるのですが、今回のLCはそのオリジナルブランド名を忘れてしまいました。

　　内側にはプレートでジェヌインクロコダイルと貼ってあります。また付属の布袋の作りをみれば、「本クロコダイルの製品を入れるためにつくってある仕様」とわかると思います。よって本当に知識がある方、見てクロコダイル本物と分かってくださる方に買っていただくことが当方の希望です。

　　形は流行関係なく、それこそずっとコンサバクラシカル、伝統的に持っていただける長方形ボックスタイプ。ご自身が使い、娘さんにお孫さんへ・・と

代々譲っていけるバッグです。黒なのでオールマイティ。金具バックルはシルバー。

中央ファスナーポケットを境に全体で3つ仕切り。上部はカーリングでゆるやかに内側に曲げられていて美しいカービングを作るデザイン。

カチっとしてきちんと感があり、式典、パーティー、御着物、ありとあらゆるシーン、で品性よく映えるバッグです。

　　クロコダイルの魅力は、1匹から1枚皮で綺麗に作る、それゆえに広い背中の甲を中心に両サイドにかけて美しいウロコを平行レベルで成す。

そしてマチなどのサイド、横部分は大き目の甲羅（一番広い面を作ったあと残った革でサイドを作る、という工程だったはず）。

表面に端を使ったり余ったものを使ったりするのとは異なり、こちらはオリジナルでシンガポール独自生産ゆえに定価900,000円（当時で、です。今の物価高騰からしたら120万円とかもっと超えるはず）という価格がつけられていました。多分ニロティカスだったと思います。鱗に空気口、点々はほとんどみられません。

機能性もすばらしく、3仕切りの内部は中央ポケットも含め当然底まですっと物が入り、マチもあって作りも「使いやすく」活用しやすい、ストレスのない物のだし入れが出来ます。内側にファスナー付きポケット1（そこにジェニュインクロコダイルスキンとプレートあり）、もう片側に2つスリットポケットあり、しかも「マチ」ありの、ポケット上部トリミングはクロコダイル使用。内側はスエードだったか化学繊維のスムーススキンだったかまでは忘れてしまいましたが、そういう素材仕立てになっています。

　　長くなりましたが、2017年の知識をもうかなり失ってしまったので思い出せる範囲で書かせていただきました。

こちらの形、デザインはとても人気で数個しかなかったところを、お客様が何名も殺到した、まさに「永遠のクラシカル」デザインでした。

■クロコダイル、シンガポール生産

■上横28.5、底横29、マチ12、高さ21、ストラップドロップ12.5（ショルダー小脇抱え不可）　重量612ｇ

■ブラック

■1度使用で綺麗に布袋で冷所で保管、2017年冬購入、定価は900,000円設定でした。

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