トレヴァー・ウィシャート（1946年、英国リーズ生まれ）は、1970年代初頭から電子音響音楽（最初はテープ・マニピュレーション、後にコンピュータ作品）や音楽劇の分野で活発に活動してきた。音楽教育、共同プロジェクト、独創的なヴォーカル・テクニックを用いたソロ活動にも力を注いでいる。1973年にヨーク大学で博士論文（作曲）を取得。70年代半ばより、コンピュータ技術を中心に、様々な発声・発声図形とその記譜の可能性について体系的な研究を続けている。作曲、哲学、社会学に関する理論書を多数執筆：音楽は誰のものか？A Sociology of Musical Languages (Transaction Books Ed.), On Sonic Art.テクノロジー時代の音楽』（ゴードン・アンド・ビーチ編）、『Audible Design：A Plain and Easy Introduction to Practical Sound Composition（Orpheus the Pantomime Ed.）や、音楽的・教育的な性格の版もある：Sounds Fun (Universal Edition)、Sounds Fun 2 (Universal Edition)、Sun (Creativity & Environment, Universal Ed.)、Sun 2 (A Creative Philosophy, Universal Ed.)。彼の理論的、実践的な音楽作品は、以下のものを含む様々な国際的なコレクションやジャーナルで紹介されている：Computer Music Journal（アメリカ）、Leonardo（アメリカ）、Contemporary Music Review（イギリス）、Interface（オランダ）、Les Cahiers d'IRCAM（フランス）、Music Realta（イタリア）など。長年にわたり、イギリスの様々な教育機関（ノッティンガム大学、リーズ大学、ヨーク大学など）や海外でも音楽と作曲を教えている：ソゲツ・ホール（東京）、コンプルテンセ大学（マドリード）、アカデミー・デテ（パリ）、ベルリン芸術アカデミー（ベルリン）、京都芸術大学（京都）、シベリウス・アカテミア（ヘルシンキ）、シドニー大学（シドニー）、王立音楽院（ハーグ）、ルンド大学（ルンド）など。BBC（ロンドン）、パリ・ビエンナーレ（パリ）、ブールジュ音楽祭（ブールジュ）、スウェーデン放送局（ストックホルム）、フランス文化省（パリ）などからの支援や注文を受けて制作した音楽・言語芸術作品の作者でもある。ウィシャートは数々の賞を受賞しており、その中には、国際電子音響音楽祭（1978年、ブールジュ）、アルス・エレクトロニカ（1988年、リンツ）、また、主要な賞であるユーフォニー・ドール賞（ブールジュ音楽祭、1992年）、ゴールデン・ニカ賞（アルス・エレクトロニカ、リンツ、1995年）。また、フェスティバルやプロフェッショナル・コンテストの審査員を数回務めている：アルス・エレクトロニカ（リンツ、1991-93年）、国際コンピュータ音楽会議（1991-94年）、ストックホルム国際電子音楽祭（1995年）。1980年から1999年まで、ソニック・アート・ネットワーク（EMAS）の組織委員会のメンバー（1990-93年は議長）を務め、作曲家にハイテク・ソフトウェアを提供することを目的としたコンポーザーズ・デスクトップ・プロジェクトも立ち上げた。ヨルヴィク・ヴァイキング・センター・マルチメディア・ミュージアム（ヨーク）の英国で唯一の54チャンネル・サウンドの作者であり、デザイナーでもある。ヨーク（英国）在住。


2002年にリリース
この作品は、1970年1月から1972年12月にかけて、ヨーク大学の電子音楽スタジオで制作された。

1973年に2枚組のLPとしてトレヴァー・ウィシャートの自費出版という形でリリースされた。
レーベルの詳細やカタログ番号は記載されていない。プレス枚数も不明。

1        Birth Dream
2        Journey
3        Arrival