マーティン 00サイズ、ニューヨーカースタイル のギターです。スタイル45の流れをくむオーケストラモデル。 トーチヘッドインレイ、”スノーフレイクス”のフィンガーポジション、落ち着いたオールド・ナザレス仕上げ、特にコンパウンド弦とマッチした絶妙な音色は秀逸です。トップはスプルース単板、サイド＆バックはローズウッド合板、ネックはマホガニーの2ピース。
有名なThree Sのトルーバドウ・シリーズ(Troubadour吟遊詩人)はグランド・コンサートと呼ばれるスモール・ボディのギター達です。鈴木バイオリン製造(株)が製作し、1977年に神田商会から販売が開始されています。 トーチのヘッド・インレイやスノーフレイクス、スロッテッド・ダイアモンドなどアンティークな仕上がりとナイーブで繊細なトーンが絶妙にマッチして今までにないアコースティックギターの魅力を充分に感じさせ、現在はプレミアム価格で取引されています。
NY-350はそのTroubadourの前身となった所謂プロトタイプの製品で、製造は1970年代中期から後期、この個体はシリアル番号771022から1977年製造と推測します。生産本数も少なくまた製造から45年の歳月が経ち状態の良い商品が少ないことから、コレクター垂涎の的となっています。Japan Vintageの中でも非常に個性的で、これから評価が上がっていく銘品だと思います。

音質的には小ぶりながら驚く程の明瞭で煌びやかな高音とロングサスティーンが素晴らしく、また歴史を感じさせる飴色のトップ板とコンプクトにまとまったルックスも印象的で可愛らしくて、通に愛される理由が分かります。 この個体はワンオーナーで管理状態も良く、ブリッジ弦止めピン穴のヒビや小さな打ち傷擦り傷など年齢相当では有りますが、ネック反りも無くロッドにも余裕が有り、フレットの減りも僅かで、極めてコンディションが良い商品です。弦高は12フレット1弦側で約1.7mm、 6弦側で約2.5mmです。ナット幅は42mm、スケールは610mm、サイズは約955(L)×315(W)×10(D)mm、トルーバドウ・シリーズより若干小さめです。

前の持ち主はクラシックギター弦を張って長期間使用していましたので、構造上のダメージが無く奇跡的な美しさで残っています。本来ならばコンパウンド弦かスーパーライトゲージ弦を張るところですが、ダダリオのフォスファーブロンズライトゲージを張って負荷を掛け状態を確認致しました。そのため出荷時はこの状態で発送しますが、お好みの弦に交換されても大丈夫です。鈴木専用のハードケースが付いてます。

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